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メディア分析

玉川徹の「計算された悪役」論:なぜSNSの批判は彼を降板させられないのか

2026/09/17 15:10 · 0 閲覧数

毎朝のテレビ番組『羽鳥慎一モーニングショー』を見ていると、ふと名前を耳にするのが玉川徹氏です。彼が何かを発言するたびに、SNSでは賛否両論が巻き起こり、ネットニュースのトップを飾ることも珍しくありません。かつての「電通」発言や安倍元首相の国葬に関する発言など、過去には大きな物議を醸し、謝罪や謹慎処分に至ったこともありました。

「なぜ、これほど炎上しても彼はテレビに出続けられるのか?」

そんな疑問を抱く方は少なくないでしょう。しかし、結論から言えば、その「炎上こそがテレビ局にとっての燃料」になっているという冷徹な現実があるのです。今回は、玉川徹という存在を単なるニュースの脇役としてではなく、現代メディアの構造的な側面から分析してみたいと思います。

炎上という名の「スパイス」—なぜ彼はテレビから消えないのか

専門家の間では、玉川氏の立ち位置を「悪役を演じることで番組にスパイスを加えている」と分析する声が多くあります。ワイドショーというジャンルにおいて、予定調和なコメントばかりでは視聴者の関心は続きません。時に過激で、時に歯に衣着せぬ彼のコメントは、視聴者の感情を揺さぶり、番組への注目度を高めるための「スパイス」として機能しているのです。

テレビ局側にとっても、SNSでの批判は必ずしもネガティブな要素ではありません。むしろ、毎朝の彼のコメントがトレンド入りすることで、番組名が拡散され、視聴者の関心をつなぎとめる「計算ずく」の演出という側面すらあります。炎上リスクを承知の上で彼を起用し続けているのは、それが視聴率や話題作りに直結しているからに他なりません。

視聴者の「共犯関係」—なぜ私たちは彼を見てしまうのか

一方で、玉川氏を支持する層も根強く存在します。SNS上では「また炎上している」と批判する声がある一方で、「他の出演者が言えないことを言ってくれる」「忖度がない」という称賛の声も少なくありません。私たちは、彼が炎上するたびに「けしからん」と怒りながらも、その続きを気にしてテレビのチャンネルを合わせたり、ネットで記事を検索したりしてしまいます。

つまり、玉川氏と視聴者の間には、ある種の「共犯関係」が成立していると言えます。視聴者が彼の発言をコンテンツとして消費し、SNSで拡散することで、テレビ局はさらに彼を起用し続ける理由を得る。このサイクルこそが、彼がテレビから消えない最大の理由なのかもしれません。

メディアの生存戦略—「忖度なし」がもたらすビジネス的価値

2026年現在も、彼は『モーニングショー』のレギュラーとして、また自身のラジオ番組『ラジオのタマカワ』のパーソナリティとして活動を続けています。彼がテレビから消えないのは、彼自身が単なるコメンテーターという枠を超え、現代のワイドショーにおける「視聴者の代弁者」という役割を確立してしまったからです。

テレビ業界がSNSの影響力を無視できなくなった今、ネット上の批判すらも「番組の熱量」に変えてしまう生存戦略が求められています。玉川氏の存在は、まさにその戦略を体現する象徴と言えるでしょう。

ニュースを「消費」する視点を変えてみる

もちろん、彼の発言の是非については議論が分かれるところですし、全ての視聴者が納得しているわけではありません。しかし、彼の一挙手一投足に一喜一憂するだけでなく、「なぜ今、この発言が放送されたのか」「テレビ局はなぜこれを編集しなかったのか」という一歩引いた視点を持つことで、ワイドショーの裏側が見えてくるはずです。

玉川徹という存在を単なる炎上の対象として消費するのではなく、現代メディアが抱える構造的な課題や、視聴者である私たちが作り出している「共犯関係」を俯瞰してみる。そうすることで、毎朝のニュースがこれまでとは少し違った景色に見えてくるのではないでしょうか。

#玉川徹#モーニングショー#メディア論#テレビ朝日#炎上マーケティング